加賀屋

そうそう、次の添乗に行く前に加賀屋の事を書いておきましょ。
明日っていうか、あと数時間後に新宿から出発するんだもんね。
だから、新しいところに泊まる前に、感想です。


この前ツイッターにも確かつぶやいたけど、以前泊まった時は、
まだ経験が浅くて、よくわからなかったのだと思うのです。
少なくても、お料理の味は今回ほど美味しいと感じなかった。
多分、その能力がまだ備わっていなかったのかもしれません。
それに、加賀屋側もまだ若い女の子の添乗員さんには
そんなに気を使っていなかったかもしれないし。
だからやはり、ものには分相応っていうことがあるのだなぁと、
それも感じました。
あんまり若いうちに背伸びしても、
大人には見えることが見えないのかも。
逆に若くないとできない、感じないこともあるしね。


と、前置きが長くなりましたので本題です。
前回ブログに90点と書きました。
100点満点、どこをとっても非の打ちどころがない、っていうのは
ほんとに難しいものです。


前日2名のキャンセル。
14名と私、で合計15名の宴席でしたが、まず飲み物が出てくるのが
ちょっと遅い。日本酒はだいぶ待たされ数人のお客様に何度も催促されました。
仲居さんは3人ついていましたが、
料理の品数が多いので運ぶのが大変なのと
厨房も混んでいてなかなか飲み物に手が回らないのかな?という感じ。
そしたらまだ入っているビールを下げられそうになり
すみません!まだ入ってます。


料理は本当に、美味しいです。
お出しの味、一つ一つの繊細な味、何を食べても「これは美味しい」と
心から思いました。
旅館の食事は多すぎて、一口食べて美味しいものだけにしようと
決めていますが・・・やめられない。
自分の許容量を大幅に超えてしまいました。
途中、板前さんが二人出てきて
干口子(ほしくちこ)という北陸の味、

なまこの卵巣を集めて三角の旗みたいにした高級珍味があるのですが、
目の前でこれを焼いたり。
鮑の踊り食いも2切れだけ、と思いついつい完食。
茶碗蒸しもとても柔らかい味。
3日くらいに分けて食べられたら幸せですね。


感心したのは、添乗員を大切にしている点です。
部屋も添乗員部屋(っていうのがあるのですよ。海外はないけどね。)
にしては広いし、時々ありますが、チェックインしたら部屋に
小さい重箱。
小さいおにぎり2つと下の箱にはフルーツが入っていました。
添乗員は宴会が終わるまで食事が出来ないこともあるので
先にどうぞ、という心遣いです。
(私はお客様と同席させて頂いているので、宴席で一緒に頂きますけどね。)
おにぎりやフルーツの差し入れは良い旅館だと時々ありますが、
ミネラルウォーターのペットボトルは、今回日本旅館で初。


その他、全般的に宿泊客を飽きさせない娯楽もある、
宴会が終わったらバーで2次会かカラオケ、ラーメンの夜食、
なんてしなくても他に選べる遊びがある。


広すぎて私が自分の部屋に行くエレベーターに迷っていたら
仲居さんでもなく、フロントの人でもなく、
機械か何かを担当しているような制服の方が
「どうしました?」と声をかけ、案内してくれました。
しかも、他の質問をしたらその場所へも案内してくれようとした。


ホスピタリティ精神があふれているなぁ。


かと思うと、お客様が前日売店で購入し、
チェックアウトの際にフロントでもらうはずだった品物が届いていない。
2度もない、と言われ、お客様もだんだんいらいら。
「私が見てきます!」と言うと「あなたが行く必要ないよ。ここの問題だ。」
と制され、気が気でない私も、結局10分くらい待たされました。


上げたり下げたり、の評価でしたが、全体的に90点と思うのは
やっぱり悪いところも打ち消す何かがあるのですよ。
終わってみて良かった、と思える日本旅館の素晴らしさ、みたいなものを
感じた貴重な体験でした。


値段も高いですけどね。
それなりのことはやっぱりあるもんです。