本願他力

本願他力って?他力本願なら、聞いたことがある、誰しもそう思いますよね。
そもそも他力本願とは、仏語。
自らの修行の功徳によって悟りを得るのでなく、阿弥陀仏の本願によって救済されること。
浄土教の言葉。とあります。
俗に言う、他人任せ、他人依存、という意味は、
誤用が定着した誤りと考えるのが一般的のようですね。

その為、意味をはっきりさせる為に、敢えて「本願他力」と言うこともあるようです。
現代風の意味は、何もしないで他人に頼るわけではなく、
本気で自分の出来ることは全てやった。
だから、後は運を天に任せる。そうすれば必ずうまくいく。


これと同じようなことを、20代の頃、聞いたことがあります。
営業で回っていた、埼玉県確か毛呂山とか、どこか西部の方の旅行会社。
旅行会社も都会でないと、夫婦や、一人でやっているような小さいところが
多いのですが、そこの旅行会社はそのあたりにしては社員も4,5人いて、
社長はどこかちょっと違っていました。


その社長がある時、私に一枚の色紙を見せてくれました。
そこには「本気になれ。本気になれば必ず誰かが助けてくれる。」とありました。
すぐには、意味が呑み込めませんでしたし、社長も敢えて説明もしませんでした。
でも、不思議と心に残る言葉でした。


多分、それから数年して、ある時やっとわかったのです。
そうか、壁にぶつかっても、何かあっても、自分の力で出来ること、
考えつくことは自分で全てやりなさい、ということなんだ。
本当に本気でやったことは必ず、天の力が働いて助けてもらえる、と。
逆を言えば、自分の力で何もしない人には助けは来ない、ということ。


生きていると、毎日いろいろなことが起きます。
精一杯の努力で、失敗をしないことだけれど、それでもどうしても失敗をしてしまった時は
自分が出来る最大限の努力を、本気ですること。
そうすれば、それを感じた誰か人間が助けてくれることもある。
偶然のように、天の力が働くこともある。
でもそれは決して偶然ではない。
本気に対して、起きたことなのです。
本気で頑張れば、必ず誰かが見ていてくれるのです。


世の中って、楽しいですね。