国際結婚

グアムから帰国の朝、ドイツからのとても重要なメールを受信しました。


それは短い文章で、衝撃的なことを伝えていました。

「かなえちゃん、
○○が昨日息を引き取りました。」

思わず息をのみ、一瞬呼吸が止まったような気がした。
うそ?
何度そのメールを読み直しても、息を引き取った、と書いてある。
私の友達の、まだ40代前半のご主人が病気だということは知っていました。
時折、その様子を伝えるメールに私が出来る事と言ったら
大丈夫、大丈夫だよね。思いはかなうよね、と元気づけること。


こんなにあっという間に亡くなってしまうとは信じがたいことでした。
多分、友達はわかっていたのですね・・・。
とても、優しくて穏やかな旦那様で、単身ドイツに渡った友達を大事にして
仲が良くて、子育ても二人でやっているという感じだった。


2度か、3度、泊まりに行ったことがあります。
旦那様がピザを焼いてくれた。
倉庫に貯蔵してあるワインを美味しいといったら、お土産にくれた。


グアムからの帰りの飛行機で、一人だけ離れてしまった女の子と
席を代りました。
窓側に座ってグアムの海や、空を見ていると涙がどんどん出てきて
隣のフィリピン人の女性がそっと私を覗き見ているのがわかる。
考えれば考えるほど、どうにもならなくなる。
母を支えるには幼すぎる娘を抱え、今友達がどんな思いでいるのだろうか?
彼は、母国に連れてきてしまった自分の最愛の人を残し
どれだけ無念で心配だったことだろうと思う。
日本だって、お葬式やいろんな手続きや大変なのに
知らない国で、いったいどうなるんだろう?
ドイツ語は勿論堪能だけど、だけど全ての事が
そんなに簡単ではないでしょう。


日本に帰ってくるんだろうか?
日本のご家族も心を痛めているでしょう。

空から旦那様にどうか助けて下さいと祈って、
あ、そんなこと私が言わなくてもわかってる、と思った。

私が何を考えても仕方がないのだ・・・。


ドイツに行って結婚すると聞いた時、ただ無責任にいいな、と思った。
私も国際結婚したいな、って。
だけど、そんなに簡単なことじゃないんだよね。
国をまたいで人生を送るとは、
多分私には察することもできないきっと大変なことです。
今更ながらわかった。


今はただひたすら、どうか強く気持ちを持って、
何とかこの辛い時を乗り切って下さい、と祈るだけです。


合掌。