星野リゾートの事件簿

なぜお客様はもう一度来てくれたのか?
スタッフの一人が、この本を持ってきました。
「かなえさんに是非読んでもらいたいと思って、図書館で借りてきました。」
軽井沢にあるリゾート施設「星のや」の経営改革に成功し
日本各地の破綻した(あるいは破綻しそうな)リゾート運営の達人をめざす、
星野リゾート4代目社長の企業再生記録です。


主役はそこに関わったたくさんのスタッフではありますが、
なぜ成功したのか、社長の役割は何か、読む人や立場によって感じる部分は
違うと思いますが、企業活性化のヒントを探ります。


本は、いくつかの再生例をあげた簡単なものだったのですが、
何度も出てくる顧客満足度、利益性、エコロジカルポイント、は私にとって
すんなり入ってくる内容でした。


私が常にスタッフに言っている「顧客満足度を高め、次もうちでいってもらう。」
そのためには「何をしたらお客様が喜ぶのか?」
「そこまでやってません、じゃなくてそこまでして差し上げる。」
「絶対にうちでなくては出来ない事を探す。」
そしてそれが出来てもボランティアでは会社が成り立たない、
税金をたくさん払える企業になる為に収益性をあげ、社会に貢献できること。


これってやっぱり正しいのだと、自分にエールを送る気持ちになりながら
読めました。


ですが、私が一番感動したことは、この本を持ってきたスタッフの気持ちにあります。
これをかなえさんにも読んでもらいたい、かなえさんはなんて思うかなと思って、と。
私が社員だった時に、上司にそんなことをしたことがあっただろうか?
ありません。思いつきもしなかった。
それも、「顧客満足度を高め、リピーターを増やすにはどうしたらいいか?」
そんな課題を余暇の時間に考え、その為に自分を成長させたい。
それを自主的に考えられる志の高い人だからこそ、できることだと思うのです。


こういうスタッフの為にも、私ももっともっと頑張って成長しなくてはいけないと、
気持ちを新たにできました。
ありがとう。